飛行機関連

Pilotのカバンの中には何が入っているの?

良く空港でPailotが大きい黒い四角いカバンを持っているのを見た事があると思います。

あの中には何が入っているのでしょう?

最近はローラー付きのカバンが多くなっていますので、直接手で持っている人は少ないですが、あのカバンかなり重いのです。

重い原因は空港のチャートです。
Jeppesen Chartと言います。
出発地の国の空港と航空路のチャート、目的地の国の空港と航空路のチャート、この2冊はA5位の大きさなのですが暑さが10cm以上あります。
少なくともこの2冊を携行する必要があります。

その他に何が入っているかと言うと大体以下のものが入っています。

・ライセンス
・ヘッドセット
・航法用コンピュウター(手動の計算尺みたいなものです。最近はほとんど使用する機会はなくなってきました。)
・サングラス
・手袋
・フラッシュライト(懐中電灯)
・その他フライトに参考となる資料

こんなものではないでしょうか。

この中で一番重要なのはライセンスです。
どの様なライセンスを持っていくかは依然書きました。

車の様に飛行中検問がある訳ではないので通常は審査の時以外、調べられる可能性は少ないのですが、たまに目的地の空港で抜き打ち検査があるときがあります。

私も40数年のPilot人生の中で2回ありました。

一度目はアラスのアンカレッジでです。
駐機してすぐにアメリカのFAA(Federal Aviation Administration)と言う日本の航空局にあたる連邦航空局の係官が操縦席に入ってきて、自分のライセンスはもちろんの事、航空機に備えつかられていなければならない書類やマニュアルを確認されました。

もう一度は上海でです。
同じように駐機後すぐに係官が入ってきてライセンスといくつかの書類を確認されました。

もしここでライセンスを忘れていることが発覚したら、罰金はもちろんの事、それ以降のフライトが出来なくなります。
交代要員がいない外地では運航に多大な影響を与えてしまいます。

それゆえPilotはフライトのために自宅を出るときは持ち物のチェックリストで漏れがないようにしている人がほとんどだと思います。

もう一つ忘れると厄介なのが航空会社のID(身分証明書)ですね。

多くの空港施設ではイミグレーションを除き、そのIDで空港施設に出入りします。
もし忘れても他のクルーと一緒ですので空港施設に入れないと言うkとはないかもしれませんが、他の乗務員に迷惑をかけてしまうので恐縮ものです。

2001年のアメリカの同時多発テロ以来かなり厳しくなりました。
これに対する航空界の影響は多大なものがあったのですが、これに関してはまた機会があれば書いていきたいと思っています。

上記で多量のチャートを持っていかなければならないと書きましたが、実は最近は少し事情が変わってきました。
空港や航空路のチャートがiPadを使用して閲覧できるようになって来ましたので、最近は紙のチャートは出発地と目的地だけと言う人も多いのではないでしょうか?

iPadには世界中の空港、航空路の情報が入っています。
その他にAOM(Aircraft Operation Manual・・・・飛行機の取扱説明書、10㎝以上の厚さのマニュアルが4冊から5冊位あります)や
OM(Operation Manual・・・会社の運航規定を定めたもの)、その他飛行に必要な情報がたくさん入っています。

このiPadを使用する事が出来るようになってからはPilotのカバンの重さが劇的に軽くなりました。

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