ハムスターを新たな家族として迎える前に、その飼育方法を詳しく知っておきましょう。
ハムスターは、小さな体とふわふわの毛で駆け回る姿がとても愛らしい小動物です。
見た目の可愛さだけでなく、広いスペースを必要とせず、特別なしつけも不要なため、ペット初心者にも人気があります。
この記事では、ハムスターの飼い方や触れ合い方についての基本情報を紹介しています。
また、よく寄せられる質問にも答えているので、ハムスターの飼育について不安や疑問を抱えている方も参考にして下さい。
ハムスターの飼育方法
ハムスターを新たに迎える際には、彼らが快適に過ごせる環境を整えることが大切です。ここでは、ハムスターのために必要なアイテムと具体的な飼育方法をご紹介します。
必要な飼育アイテム
ハムスターは敏感な動物で、温度や環境の変化に弱いです。以下のアイテムを揃えて、安心して過ごせる環境を提供しましょう。
- ケージ: ハムスターの住まい
- 回し車: 運動不足解消に必要
- ハウス(巣箱): 休むための隠れ家
- 床材: 吸湿性や保温性に優れたもの
- 給水器: 常に清潔な水を提供
- 食器: 安定したものを選ぶ
- トイレ・トイレ砂: ハムスター専用のもの
- バス・浴び砂: 細かい粒子のものが良い
- おもちゃ: トンネルやかじり木など
ケージや給水器、回し車はハムスターのサイズに合ったものを選びましょう。特にケージは広めのものが理想的です。床材はたっぷり敷いて、ハムスターが遊んだり休んだりできるようにします。アイテムの配置にも工夫が必要です。
毎日のケア
給水器の水交換
毎日水を交換し、唾液や毛が入らないように清潔を保ちましょう。水の減りが急に早くなった場合は漏れを確認します。
餌とおやつ
夜行性のハムスターには夕方から夜にかけて餌を与えます。食事の量は体重の5%~10%が目安です。ペレットやミックスフードを選び、健康状態に合わせて調整します。おやつは触れ合いの時間に少量与えると良いですが、過剰に与えるのは避けましょう。
トイレの掃除
ハムスターのトイレはこまめに掃除し、清潔を保つことが大切です。
- 毎日: うんちやおしっこの汚れを取り除く
- 週に1回~2回: トイレを丸洗いする
ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターは決まった場所でオシッコをする習性があるため、トイレを設置することで掃除が簡単になります。
水分を吸うと固まるタイプの砂を使用すると、固まった部分だけを取り除き、減った分を追加するだけで済みます。
一度にするオシッコの量は少ないですが、掃除を怠ると臭いが強くなります。掃除を怠ると、固まる砂がオシッコを吸収してトイレにこびりつき、臭いもひどくなるため、毎日少しずつお手入れをすることが大切です。
床材の清掃
ハムスターはオシッコはトイレでしてくれますが、ウンチはケージのあちこちにします。
ウンチ自体は強い臭いを発しませんが、溜まってしまうため、週に一度のケージ掃除が必要です。
またケージ内の床材は、食べ残しが溜まりやすい場所です。放置すると、細菌が繁殖し、臭いの原因にもなります。
ハムスターが清潔な環境で過ごせるように、床材の定期的な清掃が重要です。以下の方法と頻度を参考にしてください。
床材の掃除方法
毎日または数日に1回: 汚れた部分のみ取り除く。汚れた部分を取り除いたら、必要に応じて新しい床材を追加します。
また、日々のお手入れに加えて、月に一度はケージ全体やハウスを丸洗いし、天日干しや消毒スプレーでの消毒を行いましょう。その際、ハムスターは別の安全な場所に一時的に移動させておくのが基本です。
室内温度の調整
ハムスターは温度の変化に敏感です。適温である20度~25度を保つために、暑さ対策や寒さ対策をしっかり行いましょう。温度が高すぎると熱中症、低すぎると擬似冬眠のリスクがあります。ケージ内に温度計を設置し、こまめにチェックすることが大切です。
暑さ対策
- エアコンや扇風機で室温を調整する
- ケージを直射日光の当たらない場所に置く
- ひんやりグッズをケージに入れる
寒さ対策
- 床材を多めに敷く
- ハムスター用のヒーターを使用する
- 保温性の高いハウスを用意する
これらの対策を講じることで、ハムスターが快適に過ごせる環境を整えましょう。
ハムスターとの触れ合い方・遊び方
ハムスターは警戒心が強く、臆病な性格を持つことが多いです。信頼関係を築き、仲良くなるためには、適切な触れ合い方を学ぶことが重要です。
触れ合い方の基本
ハムスターを手に持つ際には、両手でそっとすくい上げるようにしましょう。体を直接つかむのは避け、手の平に優しく乗せます。手を近づけたときにハムスターが警戒したり怯えたりする場合は、無理に触れないようにしましょう。
ストレス解消の方法
ハムスターのストレスを軽減するためには、以下の遊びを取り入れると良いでしょう。
- 砂遊び: ハムスターは砂で遊ぶことで、体を清潔に保つことができます。
- 回し車: 運動不足を防ぎ、肥満予防にも効果的です。
注意点
ハムスターと触れ合う際には、以下の点に注意してストレスや危険を避けましょう。
- お腹を触らない
- 片手で持ち上げない
- 高い位置まで持ち上げない
- 眠っているときは触らない
- 水浴びをさせない
特に、水浴びは避けるべきです。ハムスターは水浴びの習慣がなく、体温が下がり過ぎるリスクがあるため、水浴びで体を洗うのはやめましょう。
ハムスターの飼育に関するよくある質問
ハムスターを迎える前に、さまざまな疑問や不安を感じることがあるでしょう。ここでは、「懐くのか」「散歩やお風呂は必要か」など、ハムスターに関するよくある質問をまとめました。ぜひチェックして、疑問解消に役立ててください。
ハムスターはどこで購入できますか?
ハムスターは、小動物を扱うペットショップで購入できます。購入前にスタッフから、ハムスターの食事や日常の過ごし方、性格について聞いておきましょう。平均的な価格は1,000円~3,000円程度で、1万円を超えることは少ないです。
ハムスターを飼うためには、ケージや食器、トイレなどの飼育アイテムも必要です。初期費用の目安は約1万円です。また、夏はエアコン、冬はヒーターなどの電気代もかかります。
ハムスターの種類は?
ハムスターには以下の種類があり、それぞれ体格や性格が異なります。
・ゴールデンハムスター (体長12〜20cm、人懐っこい性格なので手乗りにもしやすく、ハムスターを飼うのが初めての人にもおすすめ。)
・ジャンガリアンハムスター (ゴールデンハムスターより一回り小さく体長7〜12cm)
・キンクマハムスター (ゴールデンハムスターを品種改良した種類、大きさはゴールデンハムスターと同じくらい)
・キャンベルハムスター (ジャンガリアンハムスターとほぼ同じ大きさ)
・ロボロフスキーハムスター (ハムスターの中では一番小さく、体長は大きくても10cmくらい)
・チャイニーズハムスター (日本では見かけることがほとんどない珍しい種類)
よく知られているのは、穏やかな「ゴールデンハムスター」や小型の「ジャンガリアンハムスター」です。
ハムスターは懐きますか?
一般的に、ハムスターは飼い主に懐きやすいです。個体差はありますが、飼い主の匂いを覚えると反応したり、手の平で落ち着いたりします。ただし、迎えたばかりの頃は警戒しているため、数日間は触らずに見守りましょう。
ハムスターはトイレのしつけができますか?
ハムスターは清潔好きで、決まった場所で排せつする習性があります。ケージ内のトイレに、尿の臭いが付いた床材やうんちを入れておくと場所を覚えやすいです。常に清潔に保つことも大切です。
ハムスターは臭いますか?
ハムスター自体から臭いを感じることはほとんどありません。しかし、腐った餌や排せつ物が放置されると臭いの原因になります。ケージ内を定期的に掃除し、清潔な環境を保ちましょう。
ハムスターは散歩が必要ですか?
屋外での散歩は脱走や外敵のリスクがあるためおすすめできません。室内での散歩も、一度始めると「縄張り」と認識し、毎日見回ることが習慣になるため注意が必要です。配線や段差のある部屋ではけがをする恐れがあります。
ハムスターにお風呂は必要ですか?
野生のハムスターは乾燥地帯に生息しているため、水に濡れると毛が乾きにくく、体温が急激に下がるリスクがあります。お風呂は必要なく、代わりに「砂浴び」をさせましょう。ケージ内に砂浴び場を設置するか、小さな容器で砂浴びさせると良いでしょう。
まとめ
丸くて小さく、愛らしい瞳を持つハムスターがちょこちょこと動き回る姿は、それだけでとても可愛らしいものです。
初心者でも比較的簡単にお世話ができるのがハムスターの魅力です。まずはケージを準備してから迎え入れ、環境に慣れるのを見守りましょう。
懐いてくるとさらに愛おしく感じられ、楽しい毎日が待っています。ハムスターを迎えて、楽しい時間を過ごしてください