教育実習を終えた後、指導してくださった先生方へ感謝の気持ちを伝えるお礼状を書くことは、実習生としての大切なマナーの一つです。
特に、便箋を使った手書きのお礼状は、誠意が伝わりやすく、先生方にも喜ばれます。
しかし、「どんな便箋を選べばいいの?」「どんな内容を書けば失礼にならない?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、教育実習のお礼状を便箋で送る際のマナーや正しい書き方、例文を詳しくご紹介します。
適切な便箋の選び方から、心を込めた文章のコツまで解説するので、ぜひ参考にしてください!
教育実習のお礼状を便箋で送るべき理由
手書きの手紙が持つ特別な意味
教育実習でお世話になった学校の先生方に感謝を伝える方法はいくつかありますが、手書きの便箋によるお礼状は特に印象に残ります。
手書きの文字には、その人の気持ちが込められやすく、受け取る側に「丁寧に書いてくれたんだな」という思いが伝わります。
また、デジタル時代だからこそ、手紙を書くことがより価値のある行為になっています。
メールでは簡単に送れますが、手書きの手紙には時間をかけて書いた誠意が感じられるため、先生方にも温かい気持ちで受け取ってもらえるでしょう。
メールやはがきとの違いとは?
お礼を伝える方法として、メールやはがきもあります。
しかし、これらと便箋の手紙には大きな違いがあります。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
メール | すぐに送れる、手軽 | 形式ばった印象が薄れやすい、印刷物のように感じる |
はがき | シンプルでカジュアル | 内容が限られる、改まった印象になりにくい |
便箋(封筒付き) | フォーマルで誠意が伝わる | 書く手間や送る手間がかかる |
実習でお世話になった先生方に対しては、よりフォーマルな便箋でのお礼状が最適といえます。
便箋を選ぶ際のポイント
お礼状を送る際には、便箋のデザインも大切です。カジュアルすぎるものではなく、シンプルで落ち着いたデザインを選びましょう。
罫線の有無や紙質にも注意し、書きやすさも考慮するとよいでしょう。
教育実習先の先生方に喜ばれるお礼状とは?
先生方は、日々多くの業務をこなしており、時間が限られています。
そのため、ダラダラと長すぎる文章ではなく、要点を押さえた分かりやすいお礼状が好まれます。
以下のポイントを意識すると、読みやすく心のこもったお礼状になります。
- 感謝の気持ちを具体的に伝える
- 実習中に学んだことを振り返る
- 今後の目標や決意を述べる
実習を終えた後に送るタイミング
お礼状は、実習が終わってから1週間以内に送るのが理想です。
時間が経ちすぎると、先生方の記憶から薄れてしまうため、できるだけ早めに用意しましょう。
教育実習のお礼状にふさわしい便箋の選び方
ビジネスマナーに適した便箋のデザイン
教育実習のお礼状は、フォーマルな場面に適した便箋を使用するのが基本です。
柄が派手すぎるものやカジュアルすぎるものは避け、以下のようなデザインを選ぶとよいでしょう。
- 無地またはシンプルな罫線入り
- 白や淡い色(アイボリー・水色など)
- 適度な厚みのある紙質
キャラクター柄やカジュアルな便箋はNG?
子ども向けの学校で実習をした場合でも、キャラクター柄の便箋は避けるのが無難です。
先生方は教育のプロとして実習生を指導しているため、あくまでも社会人としてのマナーを意識した便箋を選びましょう。
罫線あり・なしのどちらがよい?
便箋には罫線入りと無地がありますが、文字をまっすぐ書くのが苦手な人は罫線入りの便箋を選ぶのが安心です。
無地の便箋を使う場合は、下敷きに罫線ガイドを敷いて書くときれいに仕上がります。
便箋と封筒のセットを選ぶべき?
便箋と封筒がセットになっているものを選ぶと、統一感があり、丁寧な印象を与えます。
単品で購入する場合も、デザインや色を合わせるようにしましょう。
万年筆・ボールペン・筆ペン、どの筆記具がベスト?
教育実習のお礼状には、黒のボールペンまたは万年筆を使うのが一般的です。
筆ペンは、弔事などの場面で使われることが多いため、お礼状には向いていません。
教育実習のお礼状の基本構成と書き方のポイント
実習先の先生方への正しい宛名の書き方
お礼状を書く際は、宛名の書き方に注意しましょう。
基本的には、指導していただいた先生方に対して、**「○○先生へ」または「○○先生 御侍史」**と書きます。
感謝の気持ちを伝える文の構成
お礼状は、以下の構成で書くと伝わりやすくなります。
- 挨拶と感謝の言葉(例:「この度は、大変お世話になりました。」)
- 実習で学んだことや印象に残った出来事
- 今後の抱負や決意
- 再度の感謝と結びの言葉
実習中の学びや成長を具体的に書く方法
具体的なエピソードを交えると、お礼状に深みが増します。
たとえば、**「児童とのコミュニケーションの大切さを学びました。」という表現ではなく、「児童との対話を重ねることで、一人ひとりの個性を理解し、それに合った指導が必要だと学びました。」**と書くと、より印象に残る文章になります。
結びの言葉で好印象を与えるコツ
「今後も学びを深め、良い教師になれるよう努力いたします。」のように、前向きな姿勢を示すことで、好印象を与えられます。
句読点や敬語の使い方に注意する
句読点は、目上の方へ書く手紙では少なめにするのがマナーとされています。敬語の誤用にも気をつけましょう。
教育実習のお礼状の例文集(便箋用)
基本のフォーマットを紹介
教育実習のお礼状は、以下のフォーマットに沿って書くと、読みやすく、気持ちが伝わりやすくなります。
お礼状の基本構成
- 宛名(先生のお名前)
- 導入の挨拶とお礼
- 実習の感想・学んだこと
- 今後の抱負
- 結びの言葉
- 自分の氏名と日付
では、実際に使える例文を紹介します。
小学校での実習向けの例文
宛名:○○小学校 ○○先生へ
拝啓
初秋の候、先生におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたびは、教育実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。
先生の温かいご指導のもと、子どもたちと接する中で、教育の奥深さを学ぶことができました。特に、児童一人ひとりに寄り添った指導の大切さを実感し、自分の至らなさを痛感する日々でしたが、先生のアドバイスのおかげで、最後まで充実した実習を終えることができました。
今後も、実習で学んだことを活かしながら、より良い教育者を目指し努力してまいります。
先生にはお忙しい中、ご指導いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
末筆ながら、先生のご健康と○○小学校のますますのご発展をお祈り申し上げます。
敬具
○○大学 教育学部 ○○学科
○○ ○○(自分の名前)
○○年○月○日
中学校・高校での実習向けの例文
中学・高校では、小学校よりも教科指導が中心となるため、その点を意識したお礼状を書くと良いでしょう。
宛名:○○中学校(または○○高等学校) ○○先生へ
拝啓
秋涼の候、先生におかれましてはますますご活躍のこととお喜び申し上げます。
このたびは、教育実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。先生のご指導のもと、○○教科の授業づくりや、生徒への接し方など、多くのことを学ばせていただきました。特に、授業の進め方や板書の工夫について貴重なアドバイスをいただき、自分なりに試行錯誤しながら実践することができました。
実習中は至らない点も多く、ご迷惑をおかけしたこともあったかと思いますが、先生の温かい励ましとご指導のおかげで、最後までやり遂げることができました。今回の経験を糧に、さらに学びを深め、より良い教師を目指してまいります。
お忙しい中、貴重なご指導を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
○○大学 教育学部 ○○学科
○○ ○○(自分の名前)
○○年○月○日
担任の先生・指導教員への個別メッセージ例
指導してくださった先生に対して、特にお世話になったことを具体的に書くと、より感謝の気持ちが伝わります。
例:指導教員へのメッセージ
○○先生へ
教育実習中は、授業準備や指導の方法についてご丁寧にご指導いただき、本当にありがとうございました。
特に、授業の進め方や生徒との関わり方について、先生のご助言がなければ、実習をうまく乗り切ることはできなかったと思います。先生のような、生徒に寄り添いながら指導する教師を目標に、今後も精進してまいります。
短い期間ではありましたが、貴重な学びの機会をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
失礼にならない結びの言葉のバリエーション
お礼状の締めくくりには、以下のような表現を使うと、丁寧で好印象を与えられます。
シーン | 例文 |
---|---|
一般的な結び | 「末筆ながら、先生のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。」 |
さらに学びたい意思を示す | 「今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。」 |
感謝の気持ちを強調 | 「改めまして、実習中のご指導に深く感謝申し上げます。」 |
長期的な関係を示唆 | 「またお会いできる日を楽しみにしております。」 |
お礼状を便箋で送る際のマナーと注意点
手渡しと郵送、どちらが良い?
- 手渡しできる場合:最終日に直接先生にお礼を伝えながら手渡しするのが理想的。
- 郵送する場合:実習後1週間以内に、封筒に入れて郵送する。
宛名の書き方や封筒のマナー
- 封筒の表面には「○○小学校(または中学校・高校) ○○先生 御侍史」と書く。
- 裏面には、自分の大学名・学部名・自分の氏名を記載。
送る時期は実習後どのくらいがベスト?
実習が終わってから1週間以内に届くように送るのが望ましい。
遅くなりすぎると、感謝の気持ちが伝わりにくくなる。
先生方に好印象を与えるためのポイント
- 字は丁寧に書く
- 具体的なエピソードを入れる
- 形式ばかりでなく、自分の言葉で書く
お礼状を送る際に避けるべきNG表現
- 「忙しいところすみません」→ 「お忙しい中、ご指導いただきありがとうございました」
- 「頑張ります!」→ 「努力してまいります」(より丁寧な表現に)
まとめ
教育実習のお礼状を便箋で送ることは、感謝の気持ちを丁寧に伝える大切なマナーです。
フォーマルな便箋を選び、実習での学びや感謝を具体的に伝えることで、好印象を与えることができます。
しっかりとした文章を心がけ、先生方への敬意を表しましょう。